DXの活用事例5選!メリット・デメリットと成功させる思考法
「DX化を進めたい」と上層部から指示されても、何がどうなれば「DX化ができている」と言えるのか分からない人も多いのではないでしょうか。
DX化とはただの「IT化」「デジタル化」ではなく、デジタル化によって新しい価値を創造することを意味します。DXの成功事例を知らないままだと、具体的なゴールのイメージができず、DX化に向けた正しい道筋を辿れないかもしれません。
この記事では、DX(デジタルトランスフォーメーション)の成功事例を身近な企業・サービスから15選紹介します。
DXについての基礎知識や必要となった背景はもちろん、DX化成功のコツも解説するので、理解を深めてぜひ今後の業務に活かしてください。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは
DXとは「IT技術を用いて人々の生活を良くすること」を表した概念のことです。
ただし、こちらはDXの基本概念であり、「企業」という側面から表した言葉ではありません。国内では、2018年に経済産業省発表のDXレポートで以下のように記されています。
企業が外部エコシステム(顧客、市場)の破壊的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/ アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること
(引用元:経済産業省 DXレポート(1. 検討の背景と議論のスコープ))
先ほどの基本概念をベースに持ちながら「変化」ではなく「変革」、いわゆる価値観を覆すような革命的なビジネスの新しい形をDXと呼びます。
DX化を目指すには、従来あるものをアナログからデジタル化しただけでは意味がありません。「IT技術などを用いて従来のビジネスに変革を起こし、人々の生活をより豊かに発展させる」ことが、DXには求められています。
日本国内におけるDX成功事例8選
DXの概念について解説しましたが、具体的にはどのような行動が該当するのでしょう。
そこで日本国内におけるDXの成功事例を、実現した企業とともにご紹介します。よりDXの具体的なイメージがわかるので、ぜひ参考にしてみてください。
保険業:ソニー損害保険
『ソニー損害保険株式会社』では、今までドライバーの運転スキルや運転傾向の詳細がわからないことで、事故リスクの算出が困難でした。
そこで運転者のデータをスマホ経由で集め、AIが過去のデータと照らし合わせ自動判別することで、より正確なリスクの算出に成功。
安全運転と認定されたドライバーはキャッシュバックを受け取れたり、仮にリスクが高いと判別されたドライバーは安全運転を意識したりと、ユーザー側にもメリットを生み出しています。
AIを活用してDXを実現したことで、業務の効率化とサービスの質を向上させた成功事例だといえるでしょう。
(参考:AIを活用した運転特性連動型自動車保険「GOOD DRIVE」| ソニー生命)
交通業:日本交通
『日本交通株式会社』では、時期や地域によるタクシー需要の変化を把握できず、適正な配車が行われていないことに課題を感じていました。そこで「AI配車」の開発でDX化を推進したところ、適正な配車による顧客満足度の向上に繋がったのです。
具体的にはAIを用いて地域の天候やイベント、交通情報などをデータ分析することで、タクシー需要の予測を最適化。また、タクシー配車アプリ「GO」の提供をスタートし、スマートフォンを活用する現代の環境にも適応したサービスを開始しています。
企業が抱える課題に対して、ITを駆使することで新たな活路を見出した成功事例といえるでしょう。
教育業界:トライグループ
『トライグループ』は、テレワークなどが普及していない時代に、いち早くオンライン学習を取り入れてDX化を実現しました。
オンラインで学習できる「Try IT」は、スマホやタブレットにも対応していることで、夜間に塾へ通わす家族の不安を解消。また、AIを導入して過去の傾向を分析することで、生徒一人ひとりに適した学習環境も提供できるようになりました。
結果、会員登録数は100万人を超え、企業としてさらなる成長を遂げることができたのです。ITを取り入れDX化したサービスを提供することで、学習塾の在り方を大きく変えた成功事例だといえます。
(参考:勉強のわからないを5分で解決 | 映像授業のTry IT(トライイット))
食品業界:味の素株式会社
『味の素株式会社』は、2030年までに「食と健康の課題解決企業」として社会変革をリードする存在になることを目指しています。
そこで重要視された取り組みが、企業のDX化を推進することです。主な取り組みとしては以下の3点が挙げられます。
① IT技術を用いて物流におけるプロセスの効率化
② デジタル技術を活かした栄養プロファイリングシステムの導入
③ AIを活用した「自動献立システム」の導入
あらゆる側面から、DX化を推進してサービスの在り方に変革を生み出そうと考えているのです。
また、企業全体が取り組みに協力的になるよう、DX化に伴い上層部の組織変更も行っています。DXの重要性を理解して企業全体で取り組む姿勢は、DX化におけるお手本のような事例だといえるでしょう。
(参考:デジタルトランスフォーメーション銘柄)
物流業:日本郵便
『日本郵便』では、深刻な人手不足による業務の遅れや労働環境の在り方について、解決策を模索してきました。そこで取り組んだことが、交通環境が整っていない地域でのドローンを利用した郵便配達です。
完全自律・高速飛行が可能なドローンを利用することで、人手不足問題の解決が期待されています。奥多摩町での導入実験では、通常20分かけて配達していた場所に、10分で届けることに成功しました。
国内すべてに導入するには時間がかかりますが、IT技術を用いて業務効率の改善を図ったDXの成功事例だと言えます。
(参考:日本郵便、奥多摩町にてドローンを用いた配送の試行を実施)
小売業:ファミリーマート
『株式会社ファミリーマート』では、無人決済店舗の開発によって既存のサービスに変革をもたらしました。
従来では多くの方が出勤する朝の時間帯だと、レジの前に行列ができていたことが当たり前。無人決済店舗を導入できれば、電子マネーを利用した短時間の決済や運営コストの削減など、さまざまなメリットが期待できるのです。
特に新型コロナウイルス感染防止対策によって、小売業は新しいサービスの形を求められています。IT技術を駆使して、接客業界に新しい変革をもたらしたDXの成功事例だといえるでしょう。
(参考:ファミリーマートとTOUCH TO GOが業務提携)
小売業:セブン&アイ・ホールディングス
コンビニエンスストア大手の『セブン&アイ・ホールディングス』では、2020年に「グループDX戦略本部」を立ち上げて社内全体でDX化を推進し始めました。
主に「配送リソースのAI化」をメインに取り組んでおり、配送料や配送ルート、受け取り場所などを最適化することで、よりユーザーが満足できるサービスの提供を目指しています。一部百貨店への配送実験も済んでいることから、近いうちに実現可能なDXだといえるでしょう。
(参考:デジタルトランスフォーメーション銘柄)
不動産業:SREホールディングス
不動産業界の『SREホールディングス』は、早くからDXの重要性を理解して企業内で推進してきました。
具体的には、不動産価格の算出や売買契約にかかる業務のスマート化です。たとえば過去の取引データを基に、AIが地域ごとに異なる土地価格を自動で算出したり、独自のクラウドツールで契約書の作成工程を削減したりしています。
企業全体での推進や、不動産業界における新しいビジネスの形を創ったとして、2021年のDXグランプリにも選ばれるほど、国内で成功した事例だといえるでしょう。
(参考:デジタルトランスフォーメーション銘柄)
DXの海外における成功事例7選
国内企業の成功事例を紹介してきましたが、日本は世界的にみてもDXについての取り組みが少ない国です。そこで、DXの海外における成功事例も確認してみましょう。
日常で目にするサービス・企業を中心に紹介するので、DX化の参考にしてみてください。
動画配信サービス:Netflix
動画配信サービス「Netflix」では、従来のように映像を商品として購入するのではなく、サブスクリプションを導入してレンタルビデオ屋のようなサービスを提供しました。
その結果、気軽に好きな作品・動画を何度も観れるだけでなく、家族内での共有も可能になったことで、会員登録数が増加したうえに継続率が向上。また、AIで視聴される動画のデータを分析して、自社のオリジナルコンテンツ作成にも役立てています。
DX化でもともとのサービスを向上させるだけでなく、さらに事業の発展へと活用させた成功事例でしょう。
音楽配信サービス:spotify
消費者の行動がスマートフォン依存へと変化していくなか、いち早く環境に適したDX化を実現したのが音楽配信サービス「spotify」です。
スマートフォンが普及する前は、音楽の楽しみ方はCDを購入したり音源をインターネットでダウンロードしたりすることが日常的でした。
そこで「spotify」はサブスクリプションを導入することで、音楽を楽しむ形の幅を広げたのです。定額料金を支払うだけで、膨大なジャンルの音楽を無制限で聴くことができるため、消費者は今までより出費を抑えられます。また、CDのように購入して置き場所に困ることもありません。
スマートフォンの普及に伴う環境の変化に、DXのチャンスを見出して成功した事例です。
配車サービス:Uber
「Uber」と聞くと配達サービスをイメージするかもしれませんが、それ以前にタクシーの配車サービスでDX化を実現しています。
今までタクシーの利用方法は、電話をするか走行中の車を止めるかの2つしかありませんでした。「Uber」ではアプリを用いて、タクシーの配車を可能にしたのです。
ユーザーの利便性が上がるだけでなく、タクシーの配車率も向上させた成功事例になっています。
(参考:デジタルトランスフォーメーション(DX)の成功事例15選と成功のポイント)
サービス業:24 Hour Fitness
スポーツジムを運営している『24 Hour Fitness』は、今まで24時間利用を強みとしてサービスを展開してきました。
しかし、競合が増え続けるなか大きな利点ではなくなったため、DX化で新たなサービスの形を模索。その結果、アプリを利用したパーソナライズ体験の提供をスタートしました。
顧客の興味に合わせたトレーニングの提示だったり、自宅で行うワークアウトの進捗管理を担ったりと、新しいサービスの形で顧客獲得に乗り出したのです。
わざわざ店舗に行かなくても、自宅などでジムトレーナーと接点を作れることがユーザーに受け入れられ、会員数の増加にも繋がっているDXの事例です。
(参考:海外のデジタルトランスフォーメーション(DX)先進事例13選と成功ポイント)
飲食業:Shake Shack
アメリカでレストラン事業を展開している『Shake Shack』では、完全キャッシュレス店舗の導入・開発によってDX化を実現しました。
タッチパネルでの注文や電子マネーなどの決済方法を導入して、ストレスフリーな環境を作ることで顧客満足度が向上。業務面では注文時の時間・工程を削減できるため、人件費などのコスト削減にも繋がりました。
DX化によって、生産性とコスト削減の両立が叶った取り組みだといえます。
(参考:注目すべき海外のDX推進事例15選!事例からみる日本との比較も解説)
物流業界:Amazon
物流業界大手の『Amazon』は、もともと小さなオンライン書店でした。しかし、いち早くDXの重要性に気づき、ECネットワークの開発に着手することで成功を納めた企業です。
書籍だけでなく幅広いアイテムを取り揃えることで、利用者のニーズを満たし続けていることも特徴のひとつ。ユーザーのニーズを読み取り、ITを取り入れることで課題を解決した企業だといえます。
(参考:海外のデジタルトランスフォーメーション(DX)先進事例13選と成功ポイント)
決済:Apple
『Apple』では、決済サービス「Apple Pay」とクレジットカードの「Apple Card」で、DX化を実現しています。
今や当たり前になった電子マネーでの決済ですが、「Appe Pay」では指紋認証や顔認証を導入することで盗難・紛失時のリスクにも対応。「Apple Card」においても、Apple Walletを経由したりICチップを用いたりして「Apple Pay」同様にリスクを回避できるようになりました。
不正利用されない安心・安全な決済を目指し、IT化によって課題を解決した事例だといえるでしょう。
(参考:注目すべき海外のDX推進事例15選!事例からみる日本との比較も解説)
DXの成功事例を企業が学ぶべき理由
ここまで国内外の企業におけるDXの成功事例を紹介してきましたが、なかには企業が学ぶべき理由について不透明に感じている方もいるかもしれません。
そこで、DXの成功事例を企業が学ぶ理由について、3つのポイントに絞って解説していきます。
消費者行動の変化に対応するため
スマートフォンの普及に伴い、消費者の行動は大きく変化しています。
たとえばひと昔前は、世情を知るには新聞やテレビで情報を入手しなければいけませんでした。また、おしゃれを学ぶために、雑誌を購入する方も多かったでしょう。
しかし、今はスマートフォンひとつで解決できることで、紙媒体やメディアの在り方が大きく変化。こういった消費者行動の変化に対応するためには、デジタル化を活かした変革が必要といえるでしょう。
競合が増えても生き残るため
商品やサービスの比較をインターネット上で簡単に行える昨今では、企業が生き残るための工夫が必要不可欠です。
たとえば洋服を購入するとき、以前は店舗へ赴き購入することが当たり前でしたが、今やオンラインでの買い物が一般的。サービス業は近隣の店舗ではなく、インターネットを競合に考えなくてはいけません。
膨大な競合相手のなかで、差別化を図り企業として成功していくためには、DX化をして環境に適応していく必要があるでしょう。
人員不足でも生産性を維持するため
日本は世界でみても少子高齢化が進んでいるため、今後慢性的な人手不足による企業の生産性低下が危惧されています。
経済産業省のDXレポートでも、「2025年までにDX化を進めて対処しなければ年間12兆円の損失がある」とされており、企業利益を上げ続けられるよう生産性の維持・向上が求められているのです。
特に若い世代が減少することによるIT部署の人材不足は深刻であるため、働き方やサービスの提供方法について、企業はDX化による変革が必要不可欠だと言えるでしょう。
(参考:DXレポート | 経済産業省)
DXの成功事例から分かるメリット
ここからはDXを活用するメリットについて、成功事例を基に紹介していきます。この記事では、4点に絞ってまとめました。
生産性を向上して業務を効率化できる
DX化を進めるうえで、IT技術を駆使した業務の改善は必要不可欠です。つまり、DX化=業務の効率化も同時に実現できることを意味します。
たとえば、人の手によって行っていたキッティング作業を、ツールを導入して自動化することで、大幅に人員や時間を削減できるでしょう。削減できた人的コストを、新たなプロジェクトや人員不足の部署に充てれば、企業の生産性の向上が期待できます。
業務を効率化して生産性を向上させられることは、DX化を進める大きなメリットといえるでしょう。
働き方改革が実現する
DX化を推進することは、企業における働き方改革の実現にも繋がります。
たとえば新型コロナウイルス感染防止対策として、多くの企業でテレワークが導入されました。このような働きも、環境の変化に合わせてITを駆使したサービスの形(DX化)といえるでしょう。
今後さらにクラウドサービスや自動化ツールを用いて、労働・サービスなどを管理できれば、従業員が出勤しないで自宅や海外から仕事をする環境を作れるかもしれません。
働き方改革が実現できれば、子育てなどによる退職率も低下させられるため、少子高齢化における人員不足の解決にも繋がるでしょう。
現代に合わせたビジネスモデルを創れる
現代企業において、レガシーシステムからの脱却は大きな課題です。
レガシーシステムとは、過去の技術や仕組みで稼働しているシステムのこと。現代のITツールとの連動性が低いため、IT化を進めるには大幅なシステム変更に伴った膨大なコストがかかります。
レガシーシステムを抱えた状態では、柔軟にDX化を推進することができません。
逆に言えば、レガシーシステムから脱却して業務のIT化を進めることができれば、現代に合わせた新しいビジネスモデルを創ることも不可能ではないでしょう。
新しいビジネスで人々を豊かにできる
DXの基本概念は「IT化によって人々の生活を豊かにする」こと。DX化に成功することは、新しいビジネスで人々の生活を豊かにできたことと同義です。
また、新しいサービスが消費者に受け入れられると、競合が多い現代において差別化ができている証でもあります。企業の利益に直結するため、新しいビジネスを生み出すことは、企業のゴールでもありメリットともいえるでしょう。
DXの事例から分かるデメリット
成功事例からDX化のメリットをお伝えしましたが、推進を進めるためにはいくつかのデメリットも知っておかなければいけません。ここでは、主に3つの点に焦点をあてて解説します。
企業全体で取り組む必要がある
DXを推進していくためには、企業全体で取り組む必要があります。企業の上層部が指示だけ出しても、いち部署だけでは社内全体をIT化していくことはできません。
場合によっては、企業内の組織やビジネスモデルを見直す必要があるため、全体が協力しなければ失敗に終わってしまうでしょう。DX化が重要だからといって情報システム部門だけに頼らず、必ず企業全体で取り組む必要があります。
膨大な作業が要る
レガシーシステムの項でも説明しましたが、企業の環境によってはITを導入するのに膨大な時間やコストを要する可能性があります。
このマインドを企業として持っていなければ、DX化を推進していくことはできません。膨大な作業を要する前提で、DX化に向けてコストや人員などの動きを計画することが必要不可欠です。
結果を出すのに時間がかかる
社内のIT化を進め業務を効率化し、さらにサービスの提供方法を変革していくためには、長期的なプランをイメージしていなければなりません。国内外の成功事例をみてもわかるように、DX化の実現には3~5年程度の期間が必要です。
社内全体で長期的なゴールを共有していなければ、ITツールの導入で満足して失敗に終わるでしょう。DX化を実現するには、結果を出すのに時間がかかることを社内全体で認識しておくことが大切です。
DXにおける課題
経済産業省が発表したDXレポートによると、国内の69%にあたる企業が「デジタルに対するビジョンと戦略の不足」に課題があり、DX化が進んでいないと苦言を呈しています。
こちらは「DXの重要性を理解しているが、明確なビジョンがない状態で単にITツールを導入している企業」を指しており、同時に国内における課題を明確にしたものです。
DX化を実現するためには、まずは明確なビジョンを経営陣で共有することが課題解決の鍵だといえるでしょう。
(参考:DXレポート | 経済産業省)
DXの活用事例から学ぶ成功のコツとは
DX化を推進することは、現代企業において重要な課題です。しかし、膨大な時間やコストをかけたのに、失敗してしまっては意味がありません。
そこでDX化を成功させるコツについて、活用事例から4つのポイントに絞ってご紹介するので、参考にしてみてください。
企業のトップ層が積極的に取り組む
先述したように、DX化を推進していくうえで企業のトップ層が協力することは必要不可欠です。トップ層が非協力的であれば、社内におけるIT環境の構築や業務の見直しは実現できないでしょう。
DXの重要性を理解して企業で実現を掲げたのなら、経営陣や社内で権限のあるトップ層は、積極的に参画していかなければいけません。
活用されていないシステムの見直しをする
既に終了したサービスや担当者が退職して活用されていなかったりするシステムは、放置せずに見直しを図るようにしましょう。放置することでコストがかかるうえに、情報漏洩などのリスクも考えられます。
特にレガシーシステムに関しては、DXを推進するうえで大きな障害になりかねません。DX化を実現するためにも、これらは早急に対策を講じる必要があるでしょう。
IT・DXに詳しい人材を確保する
IT化を進めることが大前提のDXでは、知識とスキルを兼ね備えた人材がいなければ、大きな障害になるでしょう。
なかでも先に挙げたDXの課題に関しては、IT知識を用いて企業のビジョンを明確にする必要があります。IT・DXに詳しい人材を確保できなければ、業務の見直しをイメージすることは困難です。
社内で確保することが難しければ、アウトソーシングも上手く活用するようにしましょう。
部署を超えて連携する
何度もお伝えしているように、DXを実現するうえで重要なことは企業全体の協力体制です。DX化を進めていけば、経営層・情報システム部門・現場といったあらゆる人材や部署と交流しなければいけません。
DX化で失敗をしないためにも、部署の垣根を越えて連携する体制を整えることは非常に大切です。どこかに責任を押しつけることなく、一体感を持ってDXを推進していきましょう。
DXの成功事例を学んで生き残れる企業になる
現代企業においてDXを実現することは重要な課題であり、環境の変化に合わせて生き残るために必要不可欠なことです。
実現するには3~5年程度の期間を要するうえに、多大なコストもかかるでしょう。しかし、今後も生き残れる企業になるには、今が大きな決断のときだと言えます。
DX化に不安がある場合は、外部に相談できるパートナーを見つけておくこともおすすめです。本記事で紹介した成功事例から学んで、DX化を推進していきましょう。
DX化の相談・サポートなら「クラウドSE」
ITに精通した人材が社内にいないなど、DX化について不安があるのなら、当社が提供している「クラウドSE」の導入をおすすめします。
DX化についての相談はもちろん、ITに関わる悩みなら幅広くサポートいたします。企業が抱えるIT課題をアウトソースすることで、業務効率化やコスト削減に繋がります。