【2023年】DX化でもらえる補助金は?利用の流れや注意点も

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ビジネス環境の激しい変化に対応すべく、昨今はさまざまな企業がDX化に取り組んでいます。ところがDX推進には膨大な資金が必要であり、中小企業においては資金を用意できないケースも少なくありません。

そこで国や自治体では、DX推進を支援する補助金・助成金制度を設けています。自社に合うものを上手く活用することで、経済的負担を軽減しつつ取り組みを進められるでしょう。

この記事では、DX推進におすすめの補助金・助成金の紹介をはじめ、利用する際の注意点から具体的な流れまで解説します。DX化を検討している方は、ぜひご一読ください。

DX化とは

DX化とは

DXとは「デジタル トランスフォーメーション(Digital Transformation)」の略語で、トランスフォーメーションは変革・変換という意味をもちます。英語圏では「トランス」を「X」と表記することから、DXと略されるようになりました。

なお、経済産業省が定めるDXは次のとおりです。

企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。

(参考:デジタルガバナンス・コード|経済産業省

たとえば、近年当たり前となりつつあるリモートワークもDX化によるものです。デジタル技術を活用することで、これまでとは大きく変わった働き方を実現しています。

DX化に利用できる補助金・助成金

DX化の取り組みを進めるうえで、さまざまな費用がかかります。必要な資金の調達がむずかしい中小企業においては、国や自治体による補助金・助成金精度を上手く活用しましょう。

ここでは、DX化に利用できる補助金の例をいくつかご紹介します。

IT導入補助金

IT導入補助金」は、中小企業や小規模事業者が自社の課題・ニーズに合った「ITツール」を導入する際に必要な費用を補助する制度です。補助対象となるITツールとは、クラウドサービスやソフトウェアなどのことをいいます。

ITツールを活用することで、ルーティン作業を自動化して業務の効率化や働き方の改善を図ったり、社内の情報管理・共有をスムーズに行ったりできるよう支援することが目的です。

補助対象経費区分
補助金額
補助率
通常枠 A類型
・ソフトウェア購入費
・クラウド利用料(最大2年分)
・導入関連費
5~150万円未満
1/2以内
通常枠 B類型
150~450万円以下
セキュリティ対策推進枠
サービス利用料(最大2年分)
5~100万円
1/2以内
デジタル化基盤導入枠
デジタル化基盤導入類型
・ソフトウェア購入費
・クラウド利用料(最大2年分)
・導入関連費
(下限なし)~50万円以下
3/4以内
50万円超~350万円
2/3以内

(出典:事業概要|IT導入助成金2023

ものづくり補助金

ものづくり補助金」は、中小企業・小規模事業者などが革新的なサービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行ううえで必要な設備投資を支援する制度です。正式な名称は、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」といいます。

ものづくりと言っても、単なる製造業の工作機械のみに留まりません。生産性向上が見込まれる設備を導入するのであれば、業種に関係なく支援してもらえます。

補助金額
補助率
通常枠
100~1,250万円(※1)
1/2
※小規模企業者・小規模事業者、再生事業者 2/3
回復型賃上げ・雇用拡大枠
100~1,250万円(※1)
2/3
デジタル枠
100~1,250万円(※1)
2/3
グリーン枠
エントリー類型:100~1,250万円(※1)
2/3
スタンダード類型:750~2,000万円(※1)
アドバンス類型:1,000~4,000万円(※1)
グローバル市場開拓枠
100~3,000万円
1/2
※小規模企業者・小規模事業者 2/3

(※1)従業員数に応じて上限が変動

(出典:公募要領|ものづくり補助金総合サイト

事業再構築補助金

事業再構築補助金」は、新分野の展開や事業・業種・業態の転換、事業の再編といった、思い切った事業再構築に向けて意欲的に取り組む中小企業などを支援する制度です。

補助事業の終了後3〜5年で、付加価値額の年率平均が3.0~5.0%以上増加、または従業員一人当たり付加価値額の年率平均が3.0~5.0%以上増加する必要があります。これは、事業再構築補助金の全枠共通です。なお、増加率については申請枠により異なります。

補助金額
補助率
成長枠
中小企業者等、中堅企業等ともに
100~7,000万円(※1)
※従業員数に応じて上限が変動
中小企業者等:1/2(2/3 ※2)
中堅企業等 :1/3(1/2 ※2)
グリーン成長枠
(エントリー類型)
中小企業者等:100~8,000万円(※1)
中堅企業等:100万~1億円
中小企業者等:1/2(2/3 ※2
中堅企業等 :1/3(1/2 ※2)
(スタンダード類型)
中小企業者等:100万~1億円
中堅企業等:100万~1.5億円
卒業促進枠
成長枠・グリーン成長枠の補助金額上限に準じる
中小企業者等:1/
中堅企業等 :1/3
大規模賃金引上促進枠
100~3,000万円
中小企業者等:1/2
中堅企業等 :1/3
産業構造転換枠
中小企業者等、中堅企業等ともに
100~7,000万円(※1)
※廃業を伴う場合は、廃業費を最大2,000万円上乗せ
中小企業者等:2/3
中堅企業等 :1/2
最低賃金枠
中小企業者等、中堅企業等ともに
100~1,500万円(※1)
中小企業者等:3/4
中堅企業等 :2/3
物価高騰対策・回復再生応援枠
中小企業者等、中堅企業等ともに
100~3,000万円(※1)
中小企業者等:2/3(3/4 ※3)
中堅企業等 :1/2(2/3 ※3)

(※1)従業員数に応じて上限が変動
(※2)事業終了時点で、事業場内最低賃金+45円、給与支給総額+6%を達成している場合は()内の補助率
(※3)従業員数5人以下は400万円、6~20人は600万円、21~50人は800万円、51人以上は1,200万円まで()内の補助率

(出典:事業再構築補助金 公募要領

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金」とは、小規模事業者が自社の経営を見直し、持続的な経営に向けて販路開拓や生産性向上の取り組みを行うことを支援する制度です。

通常枠のほかに、特別枠として4つの枠が設けられています。それぞれ追加要件を満たす必要があるものの、通常枠よりも補助上限が引き上がるため、自社の取り組みに合う枠を選ぶことが重要です。

申請枠によって提出書類も追加されるので、不足のないようよく確認しましょう。

補助金額(上限)
補助率
通常枠
50万円
2/3
賃金引上枠
200万円
2/3
卒業枠
200万円
2/3
後継者支援枠
200万円
2/3
創業枠
200万円
2/3

(出典:小規模事業者持続化補助金|全国商工会連合会

地域新成長産業創出促進事業費補助金

地域新成長産業創出促進事業費補助金」は、事業目的別に「地域DX支援活動型」「地域デジタルイノベーション実証型」の2つの型に分かれています。

前者の事業目的は、地域企業がDX化に必要な経営・専門的知見、ノウハウを補完する支援活動の促進で、DXを推進して生産性向上を図ることです。

一方の後者は、多数の地域企業などが連携した実証プロジェクトの創出を行う事業を通じ、DX推進による生産性向上を加速させることを目的とします。

これらの目的を達成するために必要な費用が、一定の補助率で受給可能です。

補助金額(上限)
補助率
地域DX支援活動型
広域型:3,200万円
10/10
地域デジタルイノベーション実証型
(1者あたり)
中小企業者:1,300万円(※1)
非中小企業者:1,000万円(※2)
中小企業者:2/3

非中小企業者:1/2

(※1)130万円に参画する幹事者以外の実証企業の数を乗じた金額が上乗せされた金額
(※2)100万円に参画する幹事者以外の実証企業の数を乗じた金額が上乗せされた金額

(出典:令和5年度 中小企業地域経済政策推進事業費補助金|経産省

補助金と助成金の違い

補助金と助成金の主な違いとして、受給しやすいという点が挙げられます。

一般的に、補助金は採択可能な件数の上限があり、たとえ募集要件を満たしている場合でも必ず支給されるわけではありません。これに対し、助成金は要件を満たしていれば基本的に受給できます。

また、補助金は申請期間に締め切りが設けられている一方、助成金は特に期間が決まっていないケースが多いです。とはいえ予算がなくなると終了してしまううえ、受給のしやすさから応募が殺到する可能性が高いため、助成金の申請も早めに行うべきでしょう。

DX化で補助金・助成金を利用する際の注意点

DX化で補助金・助成金を利用する際の注意点

DX化において補助金・助成金の活用を検討している場合、いくつか注意すべき点があります。

誤った理解や過度な期待をしてしまうと、思わぬ壁に阻まれて事業実施を断念せざるを得なくなるかもしれません。利用するうえでは、以下の点を押さえておきましょう。

補助金には審査がある

補助金を受給するためには、募集要件を満たしていることや、不備なく必要な申請書類を提出することが大前提です。これに加え、審査に通らなければ支給を受けられません。

採択率は決して高いとはいえず、たとえば「小規模事業者持続化補助金」の第11回公募では58.9%、「ものづくり補助金」の14次公募では約50.8%という結果が出ています。

約半数近くの企業が不採択となる可能性があるため、受給できないケースも大いにあることを念頭に置いておきましょう。

(参考:小規模事業者持続化補助金(一般型)の・・・ | そよぎ行政書士事務所
(参考:ものづくり補助事業公式ホームページ ものづくり補助金総合サイト

事務処理が煩わしい

補助金を申請するにあたって、事業計画書をはじめとした複雑かつ多くの書類を作成しなければなりません。当然ながら、提出書類に記入漏れや不備がある場合は審査を通らないため、全書類の記入からチェックまで相当な時間を要する可能性があるでしょう。

さらに、無事に採択されれば終わりというわけではなく、その後も交付申請書や事業実施後の実績報告書など、さまざまな書類提出を求められます。補助金を受給するまでには、煩わしい事務処理が必要であることに留意しておきましょう。

申請期間が短い場合がある

補助金を申請できる期間は限られており、いつでも受け付けてもらえるわけではありません。おおむね1ヶ月前後の申請期間である場合が多いですが、なかには2週間などかなり短い期間しか申請できないものもあります。

せっかく自社の事業内容とマッチする補助金を見つけても、すでに募集が締め切られていたり、書類準備が間に合わなかったりする可能性も否定できません。

こうしたリスクを避けるためにも、こまめに公募情報を確認し、きちんとスケジュールを調整して早めに行動するようにしましょう。

原則は後払い

採択後、補助金や助成金を受給できるのは、基本的に事業の実施が終了したあとです。実績内容を報告し、計画書通りに正しく取り組んだことが確認されて初めて支給されます。

万が一、計画していた事業内容と実際の取り組みに相違があった場合は補助金を受給できません。支給されたとしても、実績内容をもとに補助金額が確定するため、場合によっては想定していたよりも少ない金額しか受け取れない可能性もあります。

自己資金もある程度は必要

補助金の種類によって補助率は異なりますが、多くの場合は1/3や1/2など、DX推進事業に必要な費用の一部しか支給されません

なおかつ、前述した通り補助金を受け取れるのは事業実施後ですが、事業経費は先払いする必要があるため、まったく資金がない状態で着手することは厳しいでしょう。

以上の点から、ある程度の自己資金は用意しておき、補助金に頼りすぎないことが大切です。

DX化で補助金・助成金を利用する流れ

DX化で補助金・助成金を利用する流れ

ここでは補助金や助成金を利用する場合の流れをご紹介します。最後まで円滑に進めるためにも、大まかなステップを把握しておきましょう。

ただし、種類によっては別途必要な過程があったり、逆に省略できる場合があったりするので、以下は基本的な流れとしてご参考ください。

① 利用する補助金・助成金を調べる

まずはじめに、どのような補助金・助成金制度があるのか調査し、それぞれの公募要件をよく確認しましょう。自社の課題や事業内容と制度の概要が合致していても、従業員数などによっては補助対象に該当しない場合があります。

各支援制度を調べる際は、厚生労働省や経済産業省、中小企業庁などのWEBサイトで検索しましょう。

② 必要な書類を提出して審査を待つ

利用したい制度が決まったら、必要な申請書類を準備します。

補助金の場合は事業計画書が必須であり、事業開始後の取り組みと相違がないようミスなく詳細に書き上げなければなりません。チェックや修正にかかる時間も考慮したうえで、申請期限までゆとりをもって準備できるよう取り掛かりましょう。

書類一式を提出したあとは審査があるので、採択の結果が出るまで数ヶ月ほどかかる場合が多いです。

③ 計画通りに事業を進めて実績を報告する

無事に採択されたら、補助金を受け取るための交付申請を行い、提出した計画書に沿ってDX化の取り組みを実施します。万が一、補助期間中に事業内容を変更する必要性が生じた場合は、必ず計画変更の申請書を提出しましょう。

事業完了後、または年度ごとに実績や経費を報告し、問題がなければ補助金が支給されます。補助期間が終了したあとも、証拠書類は5年間保管しておかなければならないので、受給したからといって処分しないように注意してください。

(参考:補助金とは | 経済産業省 中小企業庁

補助金を活用してDX化に取り組もう

今後はDX化の取り組みを進めていかなければ、市場の変化に柔軟な対応ができず、企業存続の危機にすら晒される可能性も否定できません。ますます進むデジタル化のなかで中小企業が生き残るためには、優先的にDX推進すべきでしょう。

資金問題で着手がむずかしいのであれば、この記事でご紹介したように国や自治体の補助金・助成金が活用できます。自社に必要な支援制度を選定し、積極的にDX化に取り組んでいきましょう。

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