情シスが無能といわれる3つの理由|誤解を解くめの行動を紹介
DX推進やデジタル化が急激に進む現代において、安定した経営活動にはIT技術の活用が欠かせません。そしてその、企業を支えている重要なポジションを担うのが、情報システム部門(情シス)です。
しかし一方で「情シスは無能」という誤解が多く、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
実際のところ、情シスがいなければ業務効率や生産性の低下、情報漏洩といったあらゆる問題が発生しかねません。なぜそんな情シスが「無能」と言われてしまうのか、この記事では考えられる理由と解決策をご紹介します。
「情シスは無能」と誤解される主な理由
情報システム部は、企業の円滑な業務遂行に欠かせない存在であるにもかかわらず、なぜ無能と言われてしまうのでしょうか。
考えられる原因について解説します。
業務内容がわかりづらい
情シスでは幅広い範囲の「情報システム」を扱っているため、ほかの部署からすると業務内容がわかりづらいと思われることが多いです。
情シスは主にシステム運用や保守といった企業を支える重要な業務を担っていますが、一方で成果が目に見えにくい業務とも言われています。
そのため、「情シスが何をしているか分からない」「本当に必要な部署なのだろうか」などという声があがり、結果的に無能と思われてしまうのでしょう。
コスト部門と捉えられやすい
政府がDXを推し進める現代において、情シスでは障害対応やセキュリティ対策などへの投資が欠かせません。
サーバー代やソフトウェアの保守代をはじめ、パソコン機器、データセンターの維持費といった、外部からは理解を得られにくい部分に莫大なコストがかかります。
コストがかかりやすい反面、利益に直結しない業務が多く、業務内容がわかりづらいことも相まって「コスト部門」と捉えられやすいです。
膨大な業務量で対応が遅れる
情シスの業務はシステム運用や保守だけにとどまらず、IT関連のさまざまな仕事を兼任しています。業務範囲が不明瞭なことから、気づかないうちに業務負荷が大きくなりがちです。
そのため、本来は早急な対応が求められるトラブル案件も、優先対応ができないことがあるでしょう。膨大な業務をこなしきれずに対応が遅れると、「情シスは仕事ができない」と思われてしまう原因になります。
情シスの役割と重要性
情シスは、企業運営において重要な役割を担っています。実際にどのような役割と重要性があるのかを理解すれば、情シスへの印象が変わるでしょう。
円滑な業務遂行をサポートする
「パソコンが起動しない」「共有フォルダの場所が分からない」「インターネットに繋がらない」など、業務中に起こるトラブルの発生で困る人は多いでしょう。
ITの専門知識を持つ情シスがいなければ、システムに問題や疑問が生じた際に適切な対応・早急な解決が難しいです。
日頃から円滑な業務遂行をサポートするために、情シスの存在は欠かせません。
安定的な企業運営を支える
進歩が著しいIT業界において、企業が柔軟に対応するためには情シスが必要です。情シスがなくなれば社会情勢から取り残され、事業の存続に大きな支障をきたすでしょう。
また、サイバー攻撃や不正アクセス、情報漏洩など、セキュリティ被害に遭うリスクから企業を守る役目も情シスは担っています。
情シスは、安定的な企業運営を支えるために欠かせない存在なのです。
情シスの主な業務内容
情シスの業務内容は多岐にわたりますが、主な業務は以下の4つです。
- 社内システムの運用/保守
- 社内インフラの管理
- セキュリティ対策
- ヘルプデスク
ここでは、具体的な業務内容について解説します。
社内システムの運用・保守
情シスが担当するなかでも大きな業務は、社内システムの運用・保守です。
システム導入時の環境整備や、基幹システムにトラブルが発生した場合に迅速な解決が求められます。万が一、基幹システムの不具合で社員の業務が滞ってしまった場合、企業にとって大きな損失につながることもあるでしょう。
社内システムの運用・保守は重要な業務です。
社内インフラの管理
FAXや電話、パソコン、ネットワークといった社内インフラを管理することも、情シスが行う業務のひとつです。例えば、インターネット環境を整えたり、在宅ワークへ向けた環境づくりをしたりなど、担当する仕事は数多くあります。
常に円滑な業務遂行を保つため、社内インフラの管理は欠かせない業務です。
セキュリティ対策
情シスでは企業が持つ機密情報や顧客情報など、膨大な情報を管理する際のセキュリティ対策も担っています。サイバー攻撃や内部の不正行為によって大切な情報が流出してしまった場合、企業の信用は失われるでしょう。
企業の安全を守るために、情シスは日々セキュリティ対策を行っているのです。
ヘルプデスク
企業内にITの専門知識を持つ社員がいない場合、情シスがヘルプデスクの業務も兼任することは珍しくありません。
ヘルプデスクでは、社内で使用するツールやソフトウェア、パソコンなど、IT全般に関する疑問や起こる不具合を解決に導きます。そのため、ヘルプデスクは円滑な業務遂行に欠かせない業務です。
「情シスは無能」と誤解されないためにすべきこと
情シスが無能と誤解されないためには、以下4つの行動を意識しましょう。
- 積極的にコミュニケーションをとる
- 社内のITリテラシーを向上させる
- ITツールを活用する
- アウトソーシングを導入する
それぞれについて解説します。
積極的にコミュニケーションをとる
情シスは外部との繋がりがあまりないことから、企業内でコミュニケーション不足になりがちです。まわりからは、「何だか話しづらい」「どういう人か分からない」など、マイナスな印象に思われているかもしれません。
普段から他部署の社員と積極的にコミュニケーションをとることで、情シスが担当する業務内容を自然に理解してもらいやすいでしょう。
昼食時の休憩室などですれ違った際に、声を掛けてみることから始めてみてください。
社内のITリテラシーを向上させる
社内のITリテラシーが向上すれば、情シスの業務内容を理解してもらいやすくなります。
定期的に業務マニュアルを共有したり、企業内で勉強会を開催したりすれば、ITに関する専門知識が身につくでしょう。ITの専門知識が身につくことで初歩的な問い合わせ件数が減り、結果的にヘルプデスクの対応時間を短縮できます。
社内のITリテラシーを向上させることは、情シスにとってメリットが多いです。
ITツールを活用する
ITツールを上手く活用することで、コストを抑えながら情シスの業務負担を減らせます。別業務への作業効率が上がるため、まわりから評価されやすくなるでしょう。
ただし、ITツールを適当に選ぶと、使いこなせず余計なコストが発生することに繋がりかねません。ITツール選びで失敗しないためには、必要な機能についてのすり合わせが大切です。
アウトソーシングを導入する
情シスが抱える一部の業務をアウトソーシングすることも、業務過多問題を解決する有効な手段のひとつです。新しいシステムやIT専門の社員を採用するよりも、アウトソーシングの導入のほうが圧倒的にリスクとコストを抑えられるでしょう。
情シスが無能と言われる原因の「対応遅れ」を防げる方法なので、情シスの一部の業務を積極的にアウトソーシングしてみることをおすすめします。
円滑な情シス運用で誤解を解決しよう
「情シスは無能」と誤解される理由のなかでも大きな原因は、業務過多でほかの対応が遅れてしまうことです。
ただでさえ、情シスは他部署から「何をしているか分からない」と思われがちなので、円滑な情シス運用を実現することが無能問題の適切な解決方法と言えるでしょう。
もし情シスの業務対応に滞りを感じているのなら、低リスク低コストで導入できるアウトソーシング化を進めてみてはいかがでしょうか。
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