IT運用をコンサルティングサービスに依頼するメリットは?おすすめ企業も紹介

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IT運用をコンサルティングサービスに依頼し、企業が抱える課題を一気に解決したい、業務効率化を実現したいと考える担当者は少なくないでしょう。

IT運用のコンサルティングはメリットが多いですが、頼み方によってはデメリットが目立ってしまうこともあります。この記事に書かれているメリット・デメリットをきちんと把握し、注意点を踏まえたうえで検討することが大切です。

導入の流れや成功事例もまとめているので、業務効率化のための参考にしてください。

目次

IT運用のコンサルティングサービスとは

IT運用のコンサルティングサービスとは

IT運用におけるコンサルティングサービスとは、ITを駆使して企業が抱える課題を抽出し、改善へと導いてくれるサービスのこと。

コンサルティングサービスの大まかな仕事内容や流れは、次の通りです。

1. ヒアリングや分析

IT担当者から企業が抱える問題点や課題をヒアリング・分析して、IT業務の弱点や改善する優先順位を明確にします。

2. 課題解決のための提案

分析で出た結果をもとに、客観的観点から課題解決の具体的な内容を提案します。

3. マネジメント

IT業務の課題解決に向けて、チームを発足しマネジメントを行います。

IT運用をコンサルしてもらうメリット

IT運用におけるコンサルティングの意味や、大まかな仕事内容について紹介しました。次は得られるメリットを詳しく見てみましょう。

IT運用をコンサルしてもらうメリットは、次の通りです。

  • 専門知識から課題解決に適した提案をもらえる
  • 適した環境・機器の提案をもらえる
  • DXの推進が図れる

専門知識から課題解決に適した提案をもらえる

企業が抱える業務のなかでも、IT分野は専門的な知識がなければ活用することは難しいです。その点、コンサルティングサービスは、専門知識を要している人材がサポートしてくれるため、客観的な視点且つ専門的な意見を述べてもらえます

たとえばIT業務の効率化を図りたいとき、従来の考え方しか知らなければ、単純に対応する従業員のスピードだけを求めてしまうかもしれません。

このような場合でも専門知識がある人材が側にいれば、業務フローの見直しをして無駄な業務・作業を削ることを提案してくれるでしょう。

適した環境・機器の提案をもらえる

専門知識があるコンサルティングなら、企業のIT環境に適した機器の提案をしてもらえます。

たとえば新しくパソコンの導入を検討した場合、スペックやOSなど、どの機器が社内で適しているかの判断は、知識がなければ容易ではありません。IT運用をコンサルしてもらえば、このようなケースで悩むこともなくなるでしょう。

DXの推進が図れる

現代企業において、ITを駆使して新しいサービスの形を創り出すDX化は大きな課題のひとつです。

しかし、社内にIT人材がいなかったり、従業員の経験が乏しかったりすれば、ITを駆使して革新的なサービスを生み出すことはできないでしょう。

このようにDX化を推進するうえでも、IT運用をコンサルしてもらうことは大きなメリットと言えます。

IT運用をコンサルしてもらうデメリット

IT運用をコンサルしてもらうデメリット

多くのメリットが見込めるIT運用のコンサルですが、いくつかのデメリットも存在します。あらかじめデメリットを理解していなければ、コンサルしてもらったことで別の課題が出てくる可能性もあるでしょう。

IT運用をコンサルしてもらうデメリットは、以下の通りです。

  • コンサルタントの力量による
  • 費用が高い

コンサルタントの力量による

ビジネスで課題解決を行う際は、表面上ではなく、根本的な問題をなくさない限り意味がありません。根本的な問題解決には、企業の人材や環境、外的な要因など、さまざまな視点から分析しなければならず、高い力量が必要です。

たとえ専門知識を要するコンサルタントと言えど、着任して間もない期間ですべてを見極めることは難しく、広い知見を持つ人材のほうが稀だと言えます。

必ず根本的な課題を解決できるわけではないことを理解して、コンサルしてもらうことが大切です。

費用が高い

ITコンサルタントは、さまざまなメリットがある反面、基本的に価格が高いサービスです。課題解決のために提案された内容次第では、IT機器やソフトウェアを新しく購入する必要もあります。

企業が抱える課題によっては、当初想定していたコストを大きく上回るかもしれません。あらかじめコスト面には余裕を持って、ITコンサルタントを活用しましょう。

IT運用をコンサルティングする手順

次は、実際にコンサルタントが行う手順を見てみましょう。本記事冒頭でも手順について触れていますが、より具体的に5つの項目にわけて解説していきます。

1. 現状を調査

コンサルタントがまず取り掛かることは、契約関連文書や組織体制図などをチェックする現状調査です。また、実際に従業員が行っている業務を確認したり、直接ヒアリングしたりもします。

そのほか、施設や利用端末などを調査し、あらゆる面から課題の抽出を行います。

2. 業務の棚卸し

現状の調査が完了したら、次は業務の棚卸しです。

業務の棚卸しは、基本的に専用のシートを用いて5W1Hを明確にすることから始めます。専用シートに記入する理由は、可視化することで誰でも業務の実態を比較できるからです。

3.業務品質の分析

業務の棚卸が終われば、次に品質面での分析を行います。

顧客の期待値ではなく、あくまで最適な方法をもとにコンサルタントが提示するものです。分析する際は、KPI>行動>関連業務と、大きな項目から小さな項目へと順番に確認します。

4. 業務生産性の分析

次に業務生産性の分析を、「改善の8原則(業務プロセスを効率化するためのツール)」に沿って行います。

改善の8原則と一例

原則
廃止
必要性のない作業を廃止する
削減
作業工程の一部をカットする
容易化
複雑な手順を簡素化する
標準化
作業をマニュアル化する
計画化
作業を行うタイミングを見直す
分業分担
作業分担できないか見直す
同期化
待ち時間が発生しないよう作業同士のタイミングを合わせる
機会化
ツールを用いて自動化する

(参考:改善マニュアル | 監修:経済産業省、制作:(株)日本能率協会コンサルティング

5. 改善策の提案

現状の調査から始まり、品質や生産性の分析まで完了したら、最後に優先順位の高い課題に対して改善策の提案が企業に向けて行なわれます。

その後は、実際のアクションによる効果測定や課題の見直しなどを、PDCAサイクルに基づき定期的に確認・分析を行うことが、ITコンサルティングの手順です。

IT運用コンサルティングの成功事例

IT運用のコンサルティングについて述べてきましたが、導入を検討している企業は参考にいくつかの成功事例も知っておくと良いでしょう。

ここでは、実際にITコンサルティングを活用して成功した事例をお伝えします。

最先端のプラットフォームを導入

旅客交通業大手の『全日本空輸株式会社』は、年々増加するインターネット予約に対して、現状のシステムに限界を感じていました。

そこでITコンサルティングを利用して対策を講じ、アクセス増加によるストレスをなくした新プラットフォームを開発。また、プラットフォームの定着化に目をつけ、従業員へのOJTを実施することで、迅速で安定したサービスの提供を実現しました。

(参考:最先端のプラットフォームを導入:全日本空輸 | ムービン

IT投資評価基準のグローバル統一

医療機器を中心にさまざまな分野で活躍する『オリンパス株式会社』は、事業拡大に伴うITコストの増加に危機感を持っていました。

そこでコンサルティングのアドバイスを受けながら、IT投資評価基準の統一を目標にプロジェクトを立ち上げ、ITコストの最適化に成功。グローバルな評価基準を設けたことで、より高度な経営戦略での事業拡大が可能になりました。

(参考:ITコンサルティングプロジェクト事例|ムービン

次世代型のコンビニエンスストア

大手コンビニエンスストア『ローソン』は、労働人口の減少を懸念し、コンサルティングの提案を受けながらITを駆使して業務の簡素化・効率化を目指しました。

結果として、店舗での商品発注時間の短縮や接客時間の確保、削減できた時間をスタッフの教育に回すなど、業務の簡素化から生産性の向上に成功しています。

(参考:次世代型コンビニエンスストアをめざす:ローソン | ムービン

CRM実現に向けたコールセンター統合

事務機器の販売を中心に事業を展開する『株式会社リコー』は、コールセンターが顧客との最重要接点と捉え、コンサルティングのアドバイスのもと事業改革を実施。

製品ごとに分かれていたコールセンターを統合することで、よりスピーディでユーザーが使いやすいサービスの提供に成功しました。ITインフラも社内で統一し、顧客満足度向上だけでなく無駄なコストの削減も実現しています。

(参考:CRM実現に向けたコールセンター統合 | ムービン

IT運用にコンサルティングを依頼する流れ

IT運用にコンサルティングを依頼する流れ

ここでは、企業のIT運用にコンサルティングを依頼する際の流れについて見ていきましょう。

依頼するまでの流れは、大まかに以下の4ステップです。

  1. システムの存在意義を明確にする
  2. IT運用の要件を定義する
  3. 業者との契約レベルを決定する
  4. 運用体制を取り決める

それぞれ詳しく解説していきます。

1. システムの存在意義を明確にする

IT運用をコンサルしてもらう場合、まずはシステムの存在意義を明確にしておきましょう。具体的には、企業が取り扱っているシステムは「どういったものか」「何があるか」「壊れたときはどのような影響があるか」などです。

5W1Hに沿ってシステムの存在意義を明確にしておけば、コンサルタントとの食い違いを防げるでしょう。

2. IT運用の要件を定義する

次に、実際に行っている作業手順を明確にしたり、コンサルタントに引き継ぐ準備をしたりします。また、運用を行ううえで、必要なスキルをもとにした適正な業務配分ができているかも、改めて確認しておきましょう。

仮に属人的な運用をしていた場合、コンサルティングに引き継ぐ準備もしておかなければいけません。

3. 業者との契約レベルを決定する

IT運用をコンサルティングして進めていくうえで、企業側と委託業者側の責任範囲を明確にしておかなければいけません。

コンサルタントとの打ち合わせでは、事前に企業側の上層部で明確な基準を設けていなければ、IT担当者だけでは決められないでしょう。

情シス担当者にIT運用のコンサル導入を一存されている場合でも、必ず企業の上層部と責任範囲について目線合わせだけはしておきましょう。

4. 運用体制を取り決める

運用体制の取り決めとは、いわゆる「ゴールビジョン」を明確にすることです。コンサルティングしてもらうことで、企業として「どのような成果を期待しているのか」を明確にしておかなければ、導入後にズレが生じてしまいます。

運用にかかるコストや効果を具体的な数値として算出し、誰が見てもわかるように設定しておく必要があるでしょう。

IT運用におすすめのコンサル企業

IT運用のコンサルティングを依頼する前の流れを把握すれば、あとはコンサ企業に依頼するだけです。

しかし、コンサル企業の数が多く、どこを選べば良いか迷うことも多いでしょう。そこで、IT運用におすすめのコンサル企業をご紹介します。導入を検討している企業は、参考にしてみてください。

株式会社DXコンサルティング

株式会社DXコンサルティング』は、IT運用における課題抽出に特化したコンサルティングサービスを提供しています。

IT運用を効率化させるうえでもっとも重要なのは、現状の課題を明確にすることです。具体的かつ多角的に分析しなければ、より効果的なIT運用は行えません。

『DXコンサルティング』が提供するサービスでは、IT運用のコスト削減・問題改善・自動化など、あらゆる目的に沿って明確な課題を見つけてくれます。改善に向けた立案や定期的なサポートもあり、幅広い企業で導入しやすいサービスだと言えるでしょう。

株式会社アイソルート

株式会社アイソルート』が提供するコンサルティングサービスは、システムの設計から運用、実施結果の評価まで、長期的にエンジニアがサポートしてくれます。

基本的に実務を行うのは企業側ですが、課題の抽出およびシステムの提供、運用方針の設定まで対応してくれるため、幅広いサポートを必要としている企業に向いているサービスです。

キヤノンITソリューションズ

キヤノンITソリューションズ』が提供するコンサルティングサービスでは、システム運用における分析・評価を中心に、最適な活用方法を提案してくれます。

多面的にシステム運用を分析・評価して見える化してくれるため、社内の指標として認識しやすく、業務の効率化やコスト削減を課題とする企業に向いているでしょう。

サイバー・ソリューション

サイバー・ソリューション』が提供するコンサルティングサービスは、長期的なIT運用の改善を目的としています。

現状の課題の抽出から始まり、適切なシステムの提供および改善策の提案、PDCAサイクルでの評価・アクションまでサポートしてくれることが特徴です。

IT運用における具体的な解決策や目標が見出せない企業は、オールサポートしてくれる『サイバー・ソリューション』のコンサルティングサービスがおすすめだと言えるでしょう。

コンサルティングサービスの注意点

コンサルティングサービスの注意点

依頼するコンサル企業が決まれば、あとは導入して運用するだけですが、いくつか注意しておくべきポイントがあります。

コンサルティングサービスの注意点は、以下の3つです。

  • 目的を明確にし、範囲を広げすぎない
  • 自社開発ができる業者に依頼する
  • 経験豊富なコンサルタント業者に依頼する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

目的を明確にし、範囲を広げすぎない

幅広いサポートをしてくれるコンサルティングサービスですが、多くの結果を求めると、効果的なIT運用は見込めません

たとえば、コスト削減を目的としているのに、新しいプラットフォームの開発やシステムの大幅な変更など、サービス面での向上も求めてしまうと、費用面での改善は見込めないでしょう。

まずは企業が抱える課題やビジョンを明確にして、優先順位をつけて範囲を広げすぎないことが、結果として効果的なIT運用へとつながるはずです。

自社開発ができる業者に依頼する

コンサル企業のなかには、システムの導入を別の業者へ依頼したり、既存ソフトウェアの購入を提案したりするサービスがあります。その場合、コンサルティング費用は安価で済みますが、導入コストがかかるため最終的に予算をオーバーしてしまうかもしれません。

また、ITインフラにトラブルが起こった際、サポートしてもらえない可能性も出てきます。コスト面やトラブル時の対応も考慮して、コンサルティングは自社開発できる業者に依頼するべきです。

経験豊富なコンサルタントに依頼する

先述しましたが、外部の人間であるコンサルタントが、短い期間で課題を抽出して現状を改善するには幅広い知見が必要です。これは専門知識だけでなく経験による部分が大きいため、あらかじめベテランのコンサルタントに依頼するようにしましょう。

コンサルタントの力量を依頼前に測れない場合は、実績が豊富なコンサル企業へ依頼すれば、経験豊富な人材を派遣してくれる可能性が高くなるかもしれません。

課題を明確にして適切にコンサルを外注しよう

現代企業において、IT運用を見直し続けることは非常に大切です。仮にITの運用が上手くいかず、自社で改善できなければ企業の生産性は大きく低下してしまうでしょう。

IT運用を効率的に行うためにも、課題を明確にして適切にコンサルを外注しなければいけません。本記事を参考に、IT運用のコンサルティングを検討してみてはいかがでしょう。

IT業務の外注は「クラウドSE」

IT業務におけるコンサルティングサービスや外注を検討しているなら、当社が提供する「クラウドSE」を導入してみてはいかがでしょうか。

「クラウドSE」は、専門家によるアドバイスはもちろん、人材派遣などによるIT業務の代行も可能です。企業の中枢にあたるIT業務を外注することで、より効率の良いIT運用ができるでしょう。

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